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子どもにYouTubeを見せるのはOK? それともよくない…? 〜アンケートで聞いた今どきのお悩みに専門家が答えます〜

ちょっと家事に集中したいとき、LINEの返事をしたいとき、外出先での移動中など、子どもに静かにしてほしいとき、ついつい見せてしまうYouTube

そもそも見せてよいのか、悪いのか。どのぐらいならいいのか、どんな内容だったらよいのか…など、子育て中のママパパなら、ほとんどの人が一度は考えたことがあるはず。

そんなYouTubeにまつわる疑問や悩みなど、ママパパからのアンケートの回答をもとに、元小学校教員であり、子どもとwebメディアとの付き合い方に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんにお話を伺いました。

※アンケート調査:モニプラファンブログ「学研の幼児ワーク」編集部調べ(2020年8月実施/193名回答)

お話/高橋暁子さん

「子どもにYouTubeを見せていいの?」
【アドバイス】ルールや制限を決めて見せるのであれば問題ありません

<YouTubeを見せている? 見せていない?>

アンケート結果では、9割近い193人中165人がYouTubeを見せているという結果に。子育て中の多くのママパパがお世話になっているYouTube。そもそも見せることになったきっかけを聞いてみました。

・ご飯の用意など、家事をするため

・外出先、またはその移動中

・コロナで休園となり、自宅で過ごす時間が増えたから

・子どもの相手を夫に任せていたら、いつの間にか見せていた

・お友だちが見ていたため、本人から見たいとせがまれて

など、理由はさまざまです。ただ、「見せている」と回答した多くのママパパから、罪悪感や「本当は見せたくなかったのに」といったコメントもちらほら…。

果たして、YouTubeを見せることは悪いことなのでしょうか。

【高橋さんアドバイス!】

 YouTubeを見せることへの悪影響について、保護者の方から相談を受けることがありますが、小児科医や専門家の先生たちからの回答では、見せるだけなら問題ないという意見がほとんど問題があるという科学的なエビデンス(証拠)はないんです。

ただ、そうはいっても、私も息子がいるのでわかりますが、見せ方には工夫が必要だと思います。運動をする、本を読む、友だちと遊ぶといったYouTube以外の過ごし方がバランスよくできていれば問題はありません。

一方で、「YouTubeを見てるから、お外で遊ばない」「YouTubeが見たいから、まだ寝たくない」など、生活に支障が起きてきたら要注意。「依存」や「中毒」といった症状が出る前に、親がコントロールしなければいけません。

「見せ方のルールはどう決めたらいい?」
【アドバイス】見る時間や時間帯、デバイスに工夫をしましょう

<一日にどのぐらいの時間YouTubeを見せている?>

「一日にどのぐらいの時間YouTubeを見せている?」のアンケート結果で最も多かったのが「30分〜1時間」。7割近くの方が1時間以上は見ないように約束しているようです。その設定方法も、タイマーをかけたり、“スクリーンタイム”や“ファミリーリンク”といったペアレンタルコントロール機能を使って視聴時間を制限したりと、ママパパもさまざまな工夫をしています。

【高橋さんアドバイス!】

みなさん頑張ってますね。「どうしてもちょっと頼りたい!」というときしか見せないように努力されている様子が伺えます。

ただし、YouTubeもテレビもゲームも、基本的な考え方は同じです。映像コンテンツとの付き合いは、この先小学生、中学生へと続いていくことを考えると、今はYouTubeを見ることをコントロールできる力を育てる期間と考えたいですね。ちなみに、我が家の場合は30分でパッと切れるようにスクリーンタイム(iPhoneの使用状況を確認したり、アプリの使用時間やコンテンツを制限したりできる機能)を利用していました。アンドロイドならファミリーリンクという同じような機能のアプリがあります。見せはじめたばかりの頃は、“もっと見たい!”と騒いでいましたが、根気強く関わり続けることで、次第に子ども自身が30分ならその30分で何を見ようとか、あとで見たいから今は見ない、といったようにコントロールができるようになっていきました。

また、気をつけることとしては、夜はできるだけ見せないように。寝る前はブルーライトの刺激が強いので、特に子どもは避けたほうがいいと思います。

 最近では、テレビでYouTubeを見せているおうちも増えていますね大きい画面で見た方が目にはいいです。そして、ママやパパも子どもが何を見ているのか内容がチェックできることが利点。問題のある動画や変な広告などが入り込んでしまったときも、“これは見ないでおこうね”など、確認しながら防ぐことができます。小さい画面で見せっぱなしだと、内容までは細かく確認できませんから。テレビで見せることはおすすめです。

「ルールを決めても、なかなか守れない!」
【アドバイス】親の努力は必要…4つのコツを紹介!

時間のルールを決めたものの、映像の世界に入り込んでしまうと、すんなり止めさせるのは至難の技。決めた時間になったからと、強引に取り上げた途端「ウワーッ」と泣いてしまい、大騒ぎになってしまうことも。

早い子では0歳、1歳から見はじめているYouTube。ルールを決めてそれを守らせるには、どのようなコツがあるのでしょうか。

【高橋さんアドバイス!】

子どもの性格や傾向にもよりますが、ハマりやすい子はどうしても依存してしまいがちなので、やはりルール決めは必要です。時間が過ぎてもやめられない、常に“YouTubeを見せて”とせがむときなどは、次の4つを実践してみましょう。

1)場所を変える・・・おうちで見ていたなら、公園など外に連れて行く。小さい年齢の子は特に気持ちを切り替えることが難しいので、外に連れ出して、気分を変えたり、お友だちに会ったりすると、やはり外の方が楽しくなるものです。

2)子どもが興味をもちそうなことをたくさん用意する・・・習い事やお手伝いでもいいですし、あやとりやルービックキューブでもいい。子どもが興味をもってやりたくなるようなことを、親がなるべくたくさん用意してあげましょう。なかなか子どもは自分からやりたいことが思いつかないですから。

3)根気強く理由を説明する・・・なぜ長く見せることが心配なのか、なぜこの時間だけにしてほしいのか、など、理由を丁寧に説明することも重要です。目が悪くなる、運動する時間がなくなるとケガが増えるなど、子どもがYouTubeを楽しみたい気持ちも十分受け止めながら、親が心配している気持ちとともに繰り返し説明しましょう。

4)約束を守れたらとにかく褒める!・・・嫌だ、止めたくないと最初は泣くこともあると思います。でも、ようやく終わりにできたとき、「約束守れてえらかったね」と褒めることがとても大切。そして、2)で紹介した、「次はこれをやろう」「遊びに行こう」と誘うことで、気持ちを切り替えていきます。もちろん、毎回は難しくても諦めないで繰り返すことが大切。少しずつ、次も頑張って約束を守ろうと子どもが思えるようにしていきたいですね。

そうはいっても、上記のことが分かるのは、ある程度言葉が理解できるようになってからのこと。1歳、2歳頃はいくら言葉で言ってもわかりません。少し依存の傾向が強いかなと感じたら、“YouTubeが見られなくなった”とロックをかけたり、アプリを削除するなど、できない状況が理解できるまでやらせないという親の強い覚悟も必要です。年齢が小さければ小さいほど、受ける影響力も強く、はまりやすくなってしまう傾向があります。

どういう内容なら安心して見せられる?
【アドバイス】低年齢なら
YouTube Kidsがおすすめ

<どんな内容のチャンネルを見せている?>

「見せている内容」のアンケート結果では、「子ども向けの歌」と僅差で、「子どもによるおもちゃ・お菓子の紹介もの」、「アニメ」の順に続きます。特に低年齢の子どもには、同年代の子どもたちが登場する動画が人気の様子。ただ、YouTubeは次々と映像があがってくるので、気づいたら“こんな動画見てたの!”なんて驚くことも。どのような点に気をつけて見せたらいいのでしょうか。

【高橋さんアドバイス!】

 そもそもYouTubeは、13歳以下を対象にしてはいません。小学生以下は、保護者の監視のもとで利用するべきサービスなのです。変なものがあっても、保護者がきちんとブロックなどの対処をするという了解のもとに成り立っています。

子どもが登場する、いわゆる「開封動画(おもちゃやお菓子を紹介する動画)」は、子どもが出ているので安心と思っていても、YouTubeの審査をすり抜けた怪しい動画や広告が紛れ込むことがあります

そうした不安がある場合におすすめなのが、YouTube Kids内容は子どもに優良なものが中心になるだけでなく、通常のYouTubeに比べると変な動画や広告がはじかれる仕組みになっています。低年齢の子ども向けとしてはピッタリなのではないでしょうか。ただし、これも100%安全ではありません。それにある程度年齢が上がると、内容の制限に対して、子どもが「つまらない」と感じたり、調べたいことが調べられないといった難点も出てきます。

YouTubeと上手に付き合いたい」
【アドバイス】子どもの世界を広げるコンテンツとして活用を

見せることに罪悪感を感じてしまうママパパがいる一方で、
「外出先で静かに待てた」
「語彙が増えた」
「気づいたら、子どもの英語の発音がネイティブ並みに!」

など、見せて良かった、助かったという声もあがっています。

【高橋さんアドバイス!】

素晴らしいですね。YouTubeは優良なコンテンツも豊富ですし、プラスの面もたくさんあります。コロナ禍でも、ヨガ、バレエ、ピアノなどが習えるものもありますし、学校の先生よりも楽しく分かりやすく教えてくれるユーチューバーもたくさんいます。人気がある、多くの人が支持するということは、それだけいい面もあるということ。

それを便利に利用するためにも、YouTubeはすべてダメと捉えるのではなく、優良なコンテンツを探し出して、子どもの世界を広げていけるように導いてあげることが大切です。せっかく限られた時間の中で利用するなら、ただスマホやタブレットを渡しっぱなしにするのではなく、親子で見る内容を選ぶなど、一緒に関わっていきましょう。受け身で消費するだけでなく、学びがある、子どもを成長させるツールとして使うことに繋げていけるといいですね。

【お話】 高橋暁子(たかはしあきこ)

ITジャーナリスト

書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。 SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。『あさイチ』『ホンマでっか!?TV』などメディア出演多数。

公式ブログ: 高橋暁子のソーシャルメディア教室

 

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