育児ミニ情報

【親野智可等先生に聞いた】子どもが伸びる夏休みの過ごし方~“非認知能力”を育む方法とは?~

そろそろ夏休み、というお子さんも多いかもしれませんね。

しかし、休園、自粛など、少し前までおうちで過ごすことも多かったママ、パパにとっては

「この夏、どうする…?」

と、頭を悩ませてしまう時期でもあるのではないでしょうか。でも、とくに特別なことはしなくても、夏を有意義に過ごすことはできるのです

そこで今回は、教育評論家の親野智可等先生に、幼児の夏休みは何が大切か、どういう力を伸ばすチャンスなのかを伺いました。


お話/親野智可等

子どもの“やりたいこと”をたっぷりできる夏休みに!

特に、子どもがやりたい「遊び」を十分に

幼児期の「遊ぶ」という行為はとても重要であるとされています。

例えば、砂遊びで、

「大きい山にしてトンネルを作ろう!」

「あれ?うまくいかないな、どうしたらもっとお山が高くなるんだろう?」

「もっと水を混ぜればいいのかな?」

「あっ、混ぜすぎちゃった!失敗!」

「うまくいかないから○○ちゃんにやりかたを教えてもらおう」

…ということも大切な経験。〝自分で目標をもち、それに向かって試行錯誤し、あきらめずに最後までやり遂げる〟〝友だちとコミュニケーションを図って協力する〟などといった経験は、自主的な遊びから生まれるものです。

 

自分がやりたいことだからこそ、それを「達成するためになんとかしよう」という行動力につながるのです。

 

そして、「遊び」を通して得た経験は、「非認知能力」という子どもの将来に大切な力を育むことにつながるといわれています。

「非認知能力」って?
  • 算数や国語で○点をとった、などの数値化できる「認知能力」に対して、数値化できない能力のこと。
  • 自分の力でやりとげる力、試行錯誤する力、コミュニケーション能力、自己管理能力、思いやりなど。
  • そして、この「非認知能力」が高いほど、学力が伸びたり、年収の高い仕事を得ることができたりすることにつながっているということがさまざまな調査から証明されています。

 

絵本を楽しんで、絵本でコミュニケーション!

夏休みの時間を活用!“子どもが好きな絵本”の「読み聞かせ」を存分に

「大好きなパパ、ママに絵本を読んでもらえてうれしい」

という親の愛情を実感するという経験が

「本って楽しい!」「本が大好き」

という気持ちとリンクし、本好きの子どもになっていきます。

おうちの方も、普段よりゆったりとした気分で「読み聞かせ」をしてみましょう。

 

読む本は、親が読ませたいものばかりになってしまわないように気をつけてくださいね。

“絵本”より“図鑑”の方が好きな子には、そちらを優先しましょう。

 

夏休みに崩れがちな生活リズムを整えて!

「起床」「食事」「排便」「就寝」の4つの時刻を決めよう

生活リズムが整っているということは、

「毎日同じ時刻に同じことをする」ということ。

特に、「起床」、「食事」、「排便」、「就寝」の4つが大切です。

この時刻が狂ってしまうと、生活リズムが乱れてしまうことにつながります。

 

大人なら、少しくらい生活リズムが乱れても、なんとか取り戻すことはできますが、子どもはそれが難しいのです。

 

まずは「寝る」時間から整えてみましょう

そのためには、「入浴」の時間を決めるのがポイントです。

お風呂に入ると体が温まって体温が上がり、その後下がってきます。

そして体温が下がってくるときに、人間は眠くなります。

このサイクルを利用して「入浴時間」を決めておくと、「就寝時間」も整いやすくなるでしょう。

起きたら「太陽の光」を浴びましょう

太陽の光を浴びることで、人間の体内時計がリセットされます。

そして、日光を浴びてから14~15時間後睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されて眠くなるということが分かっています。

少しの時間でよいので、朝起きたら親子いっしょに「太陽の光」を浴びる時間を作ってみましょう。

 

この夏は、「親子じゃれつき遊び」で運動!

家の中での遊びのアイディアとして、

  • くすぐりっこ
  • 指相撲、足相撲
  • でんぐり返し

などのように、体を使って親子でふれあい、大きく笑い合うことができる「親子じゃれつき遊び」がオススメです。

子どもの筋力を鍛えることができたり、スキンシップをはかることで親子関係を深めたりすることもできます。そして、さらにいいことが…

幼児期にたくさん笑って、感情を発散させる経験が、キレにくい子どもを育てる

幼児期において、笑ったり、はしゃいだり、大騒ぎしたり、たくさん感情を発散させることは、とても大切だといわれています。

 

なぜなら、

たくさん笑って、感情を発散しているときは、脳の中の感情をつかさどる「扁桃体」が活性化するからです。

その後、静かになるときは、興奮している「扁桃体」「前頭葉」という部位がブレーキをかけます。

 

「いつも静かにしていなさい」と言ってしまうと、この切り替えがなくなってしまいます。

なにかのきっかけで大興奮したところに、感情のブレーキをかけるという訓練がなされないので、簡単にキレてしまう子になりかねません。

 

つまり、遊びを通して、

感情を爆発させているところにブレーキをかけるという経験をたくさんすることで、感情をコントロールする能力がつき、キレにくい子どもになるということが分かっているのです。

オキシトシンで親子いっしょに幸せ!

「親子じゃれつき遊び」でスキンシップをはかると、「オキシトシン」という幸せホルモンが分泌されるといわれています。

 

「オキシトシン」は不安な感情を和らげたり、イライラを鎮めたり、幸福感を高めてくれる作用があります。

 

ですから、

遊びを通して、子どもだけでなく、触れている親自身も同時にホルモンが分泌され、幸せな気持ちになることができるのです。

 

夏休みにおすすめのワーク

『3歳/4歳/5歳/夏のおけいこ』(学研プラス刊)

    

おすすめポイント

①「1日〇ページ」と決めて取り組むことで、夏休みのペースメーカー的存在にできる!

今年は昨年と違って、新型コロナの影響で遠出やおでかけがまだまだ心配なこの頃。

そんなとき、時間を決めて取り組むことで生活のリズムが作れます。

 

②「切ったりはったり」の作業がいっぱい

もじ・かず・ちえの問題でありながら、子どもたちに人気の、はさみやのりを使った「工作」もできるうれしい一冊です。

 

③もじ・かず・ちえの3ジャンルの問題をバランスよく収録

 
バリエーションが豊かな出題で、子どもを飽きさせない工夫も!

 

親野先生からのワークに取り組むときのポイント

子どもにとっては、ワークも遊びの一つ。楽しみながらやることが1番大切!

「もっとちゃんとやりなさい」

「線がはみ出てるよ!」

「もっとていねいにしなきゃダメだよ」

などといった否定的な言葉をかけてしまうと、学習が嫌いになってしまいます。

親子で楽しくコミュニケーションをとりながら進めていくと、オキシトシンが分泌されて、学習に対しても意欲的になっていくでしょう。

 

お話/親野 智可等(おやの ちから)

教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。Twitterとブログ「親力講座」を毎日更新中。YouTubeの「親力チャンネル」でも発信中。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気。

講演のお問い合わせとTwitter登録は公式HPから
http://www.oyaryoku.jp

 

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